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研究情報

歯周病改善効果2016年論文発表 臨床試験

歯周病は、歯垢や歯石に潜む歯周病菌によって歯肉に炎症が起き、歯を支える骨が溶けていく病気です。
日本においては、虫歯(32%)を抜いて、歯周病(42%)が歯を失う一番の原因となっています1)
自覚のある人は少ないのですが、この病気にかかっている人はたいへん多く、日本国民の約7割に歯周病の兆候があり、約半数に4mm以上の歯周ポケットがあります2)
さらに歯周病は、糖尿病をはじめ、心臓病、肺炎など様々な病気のリスクを高めます3)

歯肉に炎症が起きると歯周ポケットが深くなり、これが4mmを超えると歯周病と診断されます。
歯周病の発症や進行には、免疫が密接に関係していることが分かっており、免疫力が低下すると治りが悪くなったり、悪化したりします。

HK L-137の歯周病に対する有効性を評価するため、継続的歯周病治療を受けている慢性歯周病患者を対象に臨床試験を実施しました。

その結果、HK L-137摂取群では歯周ポケットの改善が認められました。

1)
e-ヘルスネット (外部リンク) 外部リンク
2)
平成28年歯科疾患実態調査
3)
日本臨床歯周病学会 (外部リンク) 外部リンク

方法

<被験者の選定>
歯周病の積極的治療が完了し、SPT*を受療中の、4mm以上の歯周ポケットを1箇所以上有する慢性歯周炎患者39名を被験者としました。

* Supportive Periodontal Therapy;歯周外科治療など大きな治療の後の継続的歯周病治療。

<試験群の選定>
試験デザインは二重盲検無作為化比較試験とし、HK L-137を10mg含むカプセルを19名に、対照として含まないカプセルを20名に、1日1粒、12週間摂取していただきました。

<試験方法>
試験開始時、4、8、12週目に、1本の歯につき6箇所ずつ、歯周ポケットの深さを測定しました(下図参照)。

歯周ポケットの深さ
(PD:probing depth)の測定

メモリのついた針(プローブ)を
歯周ポケットに挿入し、その深さを計測します。

歯周ポケットの深さ

結果

試験開始時に4mm以上の歯周ポケットを1箇所以上有する歯を対象に、その深さの変化を比較したところ、
HK L-137摂取群では12週目の歯周ポケットが有意に改善しました。

歯周ポケットの深さの変化率

歯周ポケットの深さの変化率
試験開始時に4mm以上の歯周ポケットを1箇所以上通する歯について、4、8、12週間後の歯周ポケットの深さを測定し、試験開始時からの変化率を算出しました。
(論文に用いたデータを一部加工)

HK L-137摂取群では対照群に比べて12週目の歯周ポケットが優位に改善しました(P=0.011)。

考察

これまでの研究で、HK L-137の経口摂取で免疫賦活能が高まることを確認しています。
今回の試験では、SPTなどの外科的治療とHK L-137の継続摂取を組み合わせることによって、より効果的に歯周ポケットが改善されることが示されました。
これは、HK L-137の摂取によって免疫力が高まったことで、歯周組織の抵抗力や再生力が高まったためと考えられます。

歯周病治療後のメインテナンス中のHK L-137の継続摂取は、歯周病の改善(歯周ポケットの改善)に有効であると考えられます。

出典:Oral Health Prev Dent 14(3):207-14, (2016)

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